これは昨日の朝に瞬間に感じたイメージなので、今はもう他人のことのように語るしかないのだけれど、それはこんなこと。
いろいろなことがうまくできなくなったり、わかっていたと思っていたこともなんとなくモヤモヤとしてきたりする。でもそんな中でときおり、当たり前のことの中に今まで考えたこともなかったような面が見えてきたりもする。それは気づかなかった人生のなんというか味のようなもの。
たぶんそれは、何かを失うことによってしか得られないような何か。たとえば、しみじみと浸るようなあたたかい悲しみとか、あるいは望んでもかなえられない願いを胸に抱えて生きる寂しさとすがすがしさのようなもの。
そういった体を吹き抜けるような寂寥感や焦燥感、はたしてそういったもののない人生が豊かと言えるのかどうか?
自分がデザインするものの中に、そのような深みというか味のようなものがにじみ出たらいいのだけれど。特に人が作って、使うソフトウェアやシステムは完璧なものたり得ない。であれば、不完全さは「完全でない」という以上の、何らかの綾になってもいいのではないか。
いや私個人の名前がでるとか、そういうことではなく、プロダクト、特にソフトウェアにはそういう人間の味が「乗って」いていいと思うのだけれど。感傷的すぎるだろうか。
(101023)
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