2008年6月29日日曜日

グッドデザイン

iMacのパワースイッチは好きだ。
それは裏についているから、表からは見えない。左手でディスプレイというか本体の左下の裏あたりを探るとそれはそこにある。本体の背面はマットなプラスティックだが、ちょうど指先(私は中指)あたりにつるんとした丸い緩やかな凹みがある。押すとコツッとへこんでスイッチが入る。
必要にして十分なものだ。日本のメーカーでは、おそらくできないだろうと思う。(提案できるデザイナーはたくさんいると思うけど、これを説得できるデザイナーがいない。)
どこにも一言も"Power"なんて書いていないけど、コンピュータなんて一回スイッチを入れたらそうそうにいじらないし、パーソナルなんだからそれくらい覚えてしまう。というか、一回押せば覚えてしまうような、手の感触の記憶を喚起するような出来だ。
それから、このボタンはiPhoneの前面のものとほぼ同じだ。Appleのデザインセンスとして、ボタンの機能に違いがあれば変えるが、違いがないならわざわざ変えたりしない、ということを自然にさらりと実現している。形に自信があるので、変えたりはしない。変える必然性がない。
(080629)

2008年6月17日火曜日

現象からはじめる

もちろんすべてのソフトウェア開発者についてのことではないけれど、比較的多くのソフトウェア開発者にいえることとして、ソフトウェアというプロダクトを現象として見ない、ということがあるのではないか。
プログラムは、内部構造を規定するものではあるが、その発端は「現象」であるべきだと思う。少なくとも人が操作することを目的とするソフトウェアにおいては。
(080617)