2010年6月24日木曜日

あけたことのない扉

まだあけたことのないこの扉をあければ、
まだ飲んだことのないこの薬を飲めば、
まだ一度も話をしたことのないあの人と話をすれば、
まだ行ったことのないあの駅のホームに降りたなら、
いつも話しているあの人と、一度も話したことのない話をすれば、
まだ見たことのないあの湖のほとりで足を浸せば、
まだ人がその影すらも識らない星についたら、
この砂丘のむこうに広がっているだろう海がみえたら。
それを阻んでいるのは、自分の心なのだと私は知っている。
(100624)

2010年6月21日月曜日

バカボンのパパは天才なのだ

バカボンのパパは天才なのだ。あの歳で(って、いったい何歳なのか知らないが)「これでいいのだ」と言えるところが。歳を重ねると自然にこれでいいのだと言えるようになるものだと思っていたが、それは違っていたのだ。いろいろなことが逆にこれでいいのだ、と言えなくなってきたような気がする。昔よりも、様々なことの詳細がわかってきたとは言えると思うのだが、全体としてそれ故に言い切れなくなってきた。
もっともっと歳を重ねれば、道は開けるのでしょうか。まだまだ足りないんですね?
(100621)

その後の調査によると、バカボンのパパは41歳だそうです。
(110204)

2010年6月15日火曜日

考えよ!(学生に)

「考える」ことは、最重要な行為だ。考えないことがカッコイイだなんて、夢にも思わないこと。もっと、もっと、もっと考える必要があると思う。
「感じる」ことは、特にデザインにとっては大切なことだ。しかし感じるように「努力」することは、実はむずかしい。感じることは、いわば不随意筋の仕業なので、力んでみても感じるようになるとは限らない。しかし考えることはがんばれる。そして考え続けることによって、感じることの回路は開かれうる。体験をし、考えを重ねることによって、感じられるようになる。体験を決心するのは、考えることによってのみではないか?
「仕事」というものには、実は二つしかないのだ。つまり体を動かすか、頭を使うか。あるいは両方か。ここにある物を、実際に体を使って何とかしてあそこに運ぶか、あるいは何をいつどうやって運ぶのかを考えて運ぶことを「決める」か。
(100615)