2011年10月23日日曜日

アートと身体性


広い意味でのアート=「人の技芸」とは、自分の身体と深い関わりがある。つまり自分の身体のありようをいかに識って、いかにコントロールするか、がアートなんだということ。
先日、体操のエース内村航平が活躍した。前に彼のテレビドキュメンタリーで見たのだけれど、小さい頃から図抜けた身体感覚があったという。三次元的に自分の体がどうあるかの感覚をトランポリンを通して研ぎ澄ました。イチローにしても清水宏保にしても、天才的なアスリートは自分の体について、筋肉の繊維一本一本のことがわかるようなセンシティブさを持っている。
芸術もたぶんそういう、人には見えない、人には聞こえない感覚を研ぎ澄ますという意味で身体性を研ぎ澄ましたところにあるものだと思う。そしておそらくデザインも、大きな部分を身体性に負っているといえる。デザインにとっては、それだけではないかもしれないが、それなしにはデザインと呼びたくない。
(111023)

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