デザインには二つのアプローチがある。一つは、あるもの(デザイン対象)の構造や、製法にかかわる設計の局面。いかに効率よくそれを作ることができるか、どうすればロバストになるか。つまりそれをどう作るかを問うている。
もう一つは、あるものが現象としてどのようにヒトの眼や耳に映るか、にかかわる設計の局面。人にとって、それがどういう意味や価値を持つようになるのか、を問う視線。これはつまり、何を作るべきかを問うている。
前者のHow toが工学が目指しているデザイン(設計)であり、後者のWhatが、狭い意味のデザインが目指すデザイン(設計)なのではないだろうか。
今起きている工学とデザインの歩み寄りとは、HowとWhatを結びつける試みと捉えることができる。つまり、これは本当の意味での一つのデザインという行為の完成に向けての道程なのだと考えたい。
(100814)
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