2004年1月17日土曜日

恐れという感情

恐れるという感情は、人間が動物であった時からのもっとも原初的な感情だったのではないかと思う。恐れから遠い気持ちとして喜びがあったり、恐れに至る予感としての怒りがあったり。そして、恐れの反対は奢り?
また、恐れは、知らないことやわからないことに結びついている。お化けや死が恐ろしいのは、それが何なのかわからないから。
人は完全には知りえないものであることに対して、それを意識して戦くか、それにすら気付かずにいるのか。
今の時代は昔に比べると、あからさまな時代だ。つまり何でもオープン。それ自体はOKなのだけれど、奢りによるオープンさ、という感じがする。
恐れ、あるいは畏れというのは、マイナスの感情ではなく、尊ぶべき大切な感情だと思う。こういう時代だからなおさら、正しく恐れることが、特にデザイナーにとっても、鋭いスキルになるのではないか。
(040117)